准教授
岡崎 まゆみ
おかざき まゆみ主な研究テーマ
帝国日本の植民地法史
帝国日本の植民地法史
私の研究分野では国内外に調査へ行く機会が多くあります。訪れた地域の美味しい食事・お酒をいただき、情緒豊かな風景やその地の文化に触れることが何より楽しみです。なかでも心に残っているのは、ソウルに留学中、初めて朝鮮半島の伝統音楽を生で聴き、独特なリズムと旋律に出会い魅了されたことです。好きな言葉は「すべて世は事もなし」。
日本の「法の歴史」が専門です。一般に「法史学」「法制史」と呼ばれる分野です。とくに明治時代以降、植民地支配していた朝鮮半島や台湾、また北海道(アイヌが暮らす地域)で、日本がどのような法律を制定・運用し、現地社会にどのような動揺を生じさせたか?その経験が、やがて日本を含む戦後の東アジア諸国へどのような影響を及ぼしたか(及ぼしているか)?法と裁判を通じて見る、東アジアの「戦前戦後の連続と断絶」に関心があります。
どんなルールにもそれを必要とする時代的・社会的背景があります。時代や社会が変われば、ルールのあり方を問い直すことも必要になるでしょう。私たちや将来世代にとってよりよい社会を構築するには、絶えず“法を吟味する”営みが不可欠です。日本法史の講義では、実定法では自明とされる概念を歴史的な観点から見直すことで、「実は当然ではない」ことを知り、どのように法と向き合い、発展させてゆけばよいかを考えるきっかけにしてほしいと思っています。